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早春のソウル5

----- Original Message -----
送信者 : "行政書士 石田 隆章" <ishida-t@gyosei.or.jp>
宛先 : "IGKフリー" <igkfree@igk.gr.jp>
送信日時 : 2000年3月7日
件名 : [igkfree 10149] 早春のソウル 5
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おばんです、弘前の石田です。

さすが3月ともなると、北国も春めいてきましたね。日差しも明るくなってきたし、雪も減ってきました。明日から数日、冬型に戻るらしいけど、春は確実にそこまで来ています。

さて、ロッテワールドの民俗博物館は、ロッテデパートの最上階にあります。

地元の小学生達が結構来ています。土曜日で学校が休みなのかと思ったら、もう春休みなのだそうです。

韓国では、学校や役所の新年度は3月から始まるので、春休みは2月なのです。でも、昔は年度は4月からだと思ったけどなぁ、いつの間に変わったんだろう?ときに、中国の年度は何月から始まるの? まりつさん。

水原の民俗村は李朝時代の村を再現したものだけど、ロッテの民俗博物館は恐竜時代から始まります。電動仕掛けのティラノサウルスに迎えられて、原人の時代から、日本史で言うならば縄文、弥生の時代へと続きます。勿論、韓国史ではそんな分類はしませんが。

日本の土器は縄目文様ですが、こちらのものは櫛目文様で直線的です。伝統建築では日本のものが直線的で、韓国のものが曲線的、と逆になっているのが面白いですね。

余談ですが、人間の指紋が一人一人みな違うことに気付いたのは、大森貝塚の縄文土器に残っていた製作者の指の型を見るともなしに見ていたモース博士です。

この博物館で特筆すべきは、新羅、百済、高句麗、伽耶にそれぞれ別個のスペースを割いていることです。伽耶は日本では任那と呼ばれています。

それにしても、新羅とは興味のある国です。半島の東南部の一角を占める小さな国でありながら、北隣の高句麗、西隣の百済と伽耶、そして日本と周囲を全て敵に回し、ついに半島を統一してしまうのですから。

特に高句麗は現在の北朝鮮と満州を合わせたくらいの大きさで、騎馬民族の特徴を強く残した一大強国で、日本とも同盟関係にあり、隋も唐も手をやいた程の存在であったのですが、ついにこれすらも滅ぼしてしまったのですから。

唐と同盟を結ぶと言う外交的成功、金春秋(太宗武烈王)と金ゆ信(「ゆ」は庚に似た字だが、ワープロソフトに入ってない) と言う天才コンビに恵まれたこともあるが、半島統一は殆ど奇跡だ。う〜ん、この辺はもっと研究してみたい。

このあたりの展示になると、李さんと私で手分けして一行に説明します。一行の大半は、新羅、百済、高句麗の位置的関係、時系列的関係がゴチャゴチャだったのが、この日を境にすっかり整理がついた、と皆さん喜んでおりました。

展示は高麗時代、李朝時代へと進みます。ジオラマも大きくなり、なかなか見応えがあります。1000円かそこらの入館料は安いものです。

展示の最後は日本統治時代ですが、何故か李さんは素通りして出口の売店の方へと向かいます。

ロッテワールド民俗博物館入り口。
《ロッテワールド民俗博物館入り口。真ん中のサングラスをした人相の悪いのが私。》

ははぁ、さてはアレがあるな、と見当をつけた私は皆が売店の品物を見ている間、そっちの展示室へ入りました。

大正、昭和初期の日本時代の町並みが再現されています。ここはジオラマではなくて、実物大のロウ人形館です。床屋だの、本屋だの、質屋だのが並んでいます。

ああ、やっぱりありました。「駐在所」と看板のかかった建物の中では、見るからに品性下劣そうな警官が奥の机でふんぞりかえっており、その手前では、腹に太極旗を巻いた若者が、これまた品性下劣そうな若い警官に警棒で打ちすえられています。

この手の博物館の必須アイテムです。ほとんど設置者の義務ですね。日本人にとって、眺めて楽しいものではありませんが、韓国には韓国の事情ってもんがある訳ですからね。

そうこうしているうちにお昼になりました。こういう博物館は一日一杯いても、私は飽きないのですが、一同お腹も空いたので、外に出て昼食へと向かいました。

土曜日のせいか、街には人出が多く、若い娘っ子も大勢歩いています。山姥ヘアだの、白まぶただの白くちびるだの一人もいません。厚底靴はごくたまに見かけます。

(私)  おい、A、韓国の娘っ子は色白でみんなきれいだなぁ。
        お前に見せてやれないのが残念だよ。 いひひひひ。

(一同)いひひひひ。

(A)  ふんっ、だ。お前達のヨメハンは年々みんな年がいくだろうが。
        おれのヨメハンは永久に28歳の時のままだ。 ざまみろ。

(一同)ぎゃふん。 参った。

ロッテ民俗博物館は、私にとって今回の旅行の目玉だったので、つい長くなってしまいました。午後の部はまたこの次に。

では。